【怖がりの鳥さん編 逃げる】
こんにちは。虹いろメンバーの森岡小百合です。
『虹いろ監修のスローステップオリジナルバードブレッドの与え方』2回目は【怖がりの鳥さん編 逃げる】をお送りします。
飼い鳥の多くは被食者で、その習性から環境の変化に対して身を守る行動を取ることが多くみられます。人のように見ただけでは食べものと判断できない鳥さんにとっては、突然目の前に現れる得体の知れないもの(バードブレッド)が、危害を加える恐怖の対象だと感じてしまうこともあるでしょう。大切な大切な愛鳥さんを怖がらせたくない気持ちは、愛鳥家の共通の想いです。
ですが、怖い対象は本当にバードブレッドでしょうか。
ここで鳥さんの『怖い』を分解してみませんか?
今回はバードブレッドを初めて見せた時に逃げる鳥さんの『怖い』を分解してみたいと思います。
①バードブレッドの形が怖い
②バードブレッドの色が怖い
③バードブレッドの大きさが怖い
④バードブレッドが苦手なものと(形状、色、素材感などが)似ているので怖い
⑤バードブレッドが現れるときのスピード(飼い主さんの動きの速さ)が怖い
⑥バードブレッドが現れるときの距離(近い)が怖い
⑦バードブレッドが上から(または下、右、左などの方向)現れるから怖い
⑧バードブレッドが安全なものかどうか確認する時間が足りないので怖い
⑨バードブレッドが苦手なものと同時に出てくる(ように見える)ので怖い
⑩バードブレッドが動いて怖い
鳥さんが怖いと感じるかもしれない項目を10個ピックアップしてみました。その鳥さんの個性により他にも項目があるかもしれません。
まず①から④は下準備で解決できそうですね。簡単に手で崩すことができるスローステップオリジナルバードブレッドは、形や大きさを簡単に加工することができます。色については大好きな食べものに紛れ込ませれば、バードブレッドだけの時とは印象が変わるかもしれません。
⑤から⑦は飼い主側の動きに怖い理由がありそうです。どの鳥さんもバードブレッドを確認できないくらい遠い距離では怖がる理由がありません。そして同時に『怖いかも〜』と感じる距離があるはずです。その距離を測るには観察が必要です。苦手なスピード(速い、ジワジワゆっくりなど)や方向についても鳥さんそれぞれに印象は異なります。
怖くて逃げる鳥さんは、身をかわすように身体を反らせたり、羽根をぴったり身体につけて細〜くなったり、飛び立つ準備で両脚にグッと体重をかけるかもしれません。それらの変化が『怖いかも〜』の見極め点です。逃げる前のこの時点で気づいてあげることができれば、うちの飼い主わかってくれてるぅ!と鳥さんからの信頼度もアップするかもしれません。
⑧については、じっくり納得できるまで確認できる時間がなければ回避あるのみ!と判定し、逆に鳥さんの初めてに対して処理する時間を確保してあげれば怖いものじゃないと判定してくれる可能性もあると思います。
⑨は環境や前後の状況です。苦手な爪切りが目に入る場所に出ていたり、苦手なお薬の時間近辺でバードブレッドを与えたことにより苦手なものと関連づいてしまっている、などです。これは前回の投稿【状況編】でもご紹介した、興味の引く状況下で与える、に変更すれば解決できるかもしれません。
⑩については、バードブレッドに注目させようと、鳥さんの目の前でカップに入れたり指でつまんだバードブレッドを振り動かしている場合です。初めて見るものが目の前でさらに無作為にあるいは近づきながら動いていると、怖いと感じてしまうこともあると思います。カップに入れた状態で振り動かすと、慣れていないカップだとカップが現れる変化も加わり、さらに音も発生してしまいます。初めてのバードブレッドが視界に入っただけで、鳥さんの環境は変化しています。環境変化はできるだけ少ないところから、がオススメです。
いかがでしたでしょうか。当てはまるものも、そうでないものもあると思います。でも必ず理由はあり、それを探す時の真っ直ぐな飼い主さんからの注目は、鳥さんにとって何にも代え難い最高のご褒美です。また怖いと思っていたものが実はそうでもなかった、克服できた、という経験は鳥さんの可能性を広げ、QOLを引き上げてくれると思います。スローステップオリジナルバードブレッドをきっかけに、怖くて逃げる鳥さんの『怖い』を分解してみてはいかがでしょうか。
次回3回目は、虹いろ監修のスローステップオリジナルバードブレッドの与え方【怒りんぼの鳥さん編攻撃する】をお送りします。