【怒りんぼの鳥さん編 攻撃する】
こんにちは。虹いろメンバーの森岡小百合です。
『虹いろ監修のスローステップオリジナルバードブレッドの与え方』3回目は【怒りんぼの鳥さん編 攻撃する】をお送りします。
前回鳥さんが[逃げる]理由で可能性のあるものをいくつかご紹介しましたが、今回の[攻撃する]も同様の理由が考えられます。では、同じ理由だとして[逃げる]と[攻撃する]は何が違うのでしょうか。
鳥さんが常にその時その時で最善の行動を選択していると仮定すると、まず対象との距離が浮かびます。『怖いかも〜』の距離に対象がある時、対象を遠ざけたい鳥さんにはきっといくつかの選択肢があります。そのひとつが[逃げる]です。逃げるための時間的、空間的距離がない場合は身を守るために嘴を使うかもしれません。『アレはなんだろう。少し様子をみてみようかな。いつでも逃げられるし。』など、攻撃してしまう鳥さんには、その後の行動の選択肢とそれを判断する時間を与えてあげることを意識してみてはいかがでしょうか。もしかすると攻撃とは違う行動をしてくれるかもしれません。
また自ら近づいてきて攻撃する鳥さんもいると思います。鳥さんにとって何らかの理由があり、過去の様々な経験を経て選択した行動ではありますが、その理由は『怖い』ではないかもしれません。遊びのつもりだったり、もしかすると発情や換羽など体調の変化が理由である可能性もあります。獣医師の判断のもと健康な鳥さんであれば、攻撃的に対処しなければ既に大好きなご褒美をあげることによって望ましい対処法を教えてあげることができます。攻撃することにも労力を使っていると思います。攻撃せずにすみ、その上ご褒美も得られるならきっとその後の攻撃的な行動は減っていくでしょう。
上のように申しましたが、時に鳥さんは好きや嫌いやそのどちらでもない、を一目で決定してしまうことがあります。飼い鳥であっても野生の習性を色濃く残す鳥さんにとって、周りの環境変化を一瞬で察知して判断する能力はとても高いと想像します。でも、だからこそ、その鳥さんに合ったアプローチで飼い主さんの行動を含む環境を変化させれば、鳥さんの判断=行動を鳥さん自らが選択して、飼い主さんにとっても望ましい方向へ導けると考えています。
飼い主さんが愛鳥を守るために必要なことが、どうしても人と暮らす鳥さんの制約になることがあります。その中でひとつでも安全に食べられるもの、考えて選択することが増えれば、賢い鳥さんの暮らしに潤いをもたらします。バードブレッドがその一助になりますように。
次回4回目は、虹いろ監修のスローステップオリジナルバードブレッドの与え方【バードブレッドをあげてみよう!】をお送りします。